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2015年10月14日
3分でわかるTPPとは何?
TPPっていったい何なの?
TPPとは、「 Trans - Pacific Strategic Economic Partnership Agreement 」の略で、日本語では「環太平洋戦略的経済連携協定」と言います。言葉の通り、太平洋を取り巻く国々で経済の連携を深める協定を結びましょうというもので、年内の交渉完了を目指しています。

TPPの大きな柱となっているのは、「1、自由貿易の促進」と、「2、国際通商ルールの統一化」です。1、については、例外なき関税撤廃を原則とし、貿易商品の全品目について、関税の即時もしくは段階的に撤廃していくこととなっています。また、2、については、金融システムや知的財産の保護、海外企業の参入など、国ごとに異なるビジネスのルールを統一することで、TPP参加国の企業が国境を越えて自由に活動できることを促そうとしています。

本来は、1995年に設立されたWTO(世界貿易機関)の下で、世界的な自由貿易を進める交渉が行われているのですが、実際は目立った進展がみられない状況となっているため、局地的に2国間や複数国間でFTA(自由貿易協定)やEPA(経済連携協定)を締結する動きが近年活発化しています(※)。TPPもこうした動きの一環で、より広い地域間が対象であるほか、交渉の内容もEPAに近いものとなっています。

※自由貿易協定(FTA)と経済連携協定(EPA)…外務省HPより
FTA(Free Trade Agreement、自由貿易協定)とは、ある国や地域との間で、関税をなくし、モノやサービスの自由な貿易を一層進めることを目的とした協定のことです。日本は、FTAを基礎としながら、これに加えて、投資の促進、知的財産や競争政策等の分野での制度の調和、様々な分野での協力などのより幅広い分野を対象として、経済上の連携を強化することを目的とした協定を推進しており、このような協定をEPA(Economic Partnership Agreement、経済連携協定)と呼んでいます。


TPPのメリット・デメリット
日本全体にとっては良い事なのか?悪い事なのか?が 分かりにくくなっています。

様々な主張・意見・反論・異論があり、効果の試算についても学者間でも開きがあます。概ね以下のようなメリット・デメリットが生じると推測さます。

TPPのメリット
・関税の撤廃により貿易の自由化が進み日本製品の輸出額が増大する。
・整備・貿易障壁の撤廃により、大手製造業企業にとっては企業内貿易が効率化し、利益が増える。
・鎖国状態から脱しグローバル化を加速させることにより、GDPが10年間で2.7兆円増加すると見積もられている。
・アジアの成長を取り込む事ができる
・安いものが手に入る 等
TPPのデメリット
・海外の安価な商品が流入することによってデフレを引き起こす可能性がある。
・関税の撤廃により米国などから安い農作物が流入し、日本の農業に大きなダメージを与える。
・食品添加物・遺伝子組み換え食品・残留農薬などの規制緩和により、食の安全が脅かされる。
・医療保険の自由化・混合診療の解禁により、国保制度の圧迫や医療格差が広がりかねない。
・350万人の雇用喪失、GDP8兆円減少、食料自給率の低下(農林水産省試算)
・外交関係 等
デフレが進む
物・サービスの値段が下がる事のメリットの反面デフレが進んでしまうというデメリットがあります。外国の安いものに負けないように国内の企業も物・サービスの値段を下げる事になります。

われわれの食卓、買い物にどのような影響
食卓の主役の1つともいえる、肉。
最近見かけることが多い、アメリカ産の熟成肉。今後、こうした輸入肉は安くなり、人気に拍車がかかるとみられる。豚肉も、低価格品の関税は、大幅に下がる見通し。
ソーセージの原材料に使われることが多く、スーパーでは、ソーセージがお手頃価格になるかもしれない。

TPPに関わる国々の水産物は、さらに増えるとみられる。影響は、海の幸へも及ぶ。
アジやサバ、マグロやサケ、スルメイカなども、TPPのスタート後、11年目から16年目までに、関税が撤廃される。

バターなどの乳製品に関しては、海外から、さまざまな種類が入ってくるということもあり、われわれ消費者にとって、値下がりが期待できるとみられる。
バターと脱脂粉乳は、あわせて6年目に7万トンとするTPPの輸入枠が、新たに設けられたことで、安いニュージーランド産のバターを手にすることができるようになるとみられる。

そして、チーズは、種類によって安くなるものが出てくる。
チェダー、ゴーダ、クリームチーズなどについては、段階的に、16年目に関税が撤廃されるが、モッツァレラやカマンベールなどについては、現在の関税を維持することとなった。

ワインは、8年目までに関税を撤廃。 チリ産のワインなど、現在も安くて人気の商品が、さらに安くなる可能性がある。 関税が安くなれば、ワインの仕入れは安くなりますよね。すると、当然、安く提供できるので、良いワインを安く提供できるということになります。 このほか、靴やバッグなど革製品の関税も下がるとみられる。

日本の経済成長要因となり、大筋合意は日本株にとってプラス。産業の裾野の広い自動車分野には、メリットがすぐに出やすい。輸出拡大による日本の製造業復活も期待できる。国内での設備投資の活発化、内需への寄与も見込めるでしょう。
TPPの導入で、自動車関連は
TPPの導入で、自動車関連では、米国で8割超の部品の関税が即時撤廃されるほか、ベトナム向け自動車の高関税も撤廃されるようです。
質の良い国産車をより安価で海外へ輸出できるようになるからです。
株式市場では、TPP関連銘柄に見直し買いの矛先が向かう可能性があります。
TPP関連銘柄として自動車・部品関連株を一部紹介します。

【乗用車】
[7203] トヨタ自動車
世界最大の自動車メーカー。
[7267] 本田技研工業
世界8位の自動車メーカー。2輪は世界首位。
[7201] 日産自動車
仏ルノー系列の自動車大手。新興国に強み。
[7270] 富士重工業
トヨタ系列の自動車大手。北米に強み。
[7261]マツダ自動車
中堅企業。ロータリーエンジンの独自技術。

【輸出関連】
[トラック25%]
[7202] いすゞ自動車
国内トラック製造販売大手。海外輸出に強み。
[7205] 日野自動車
トヨタ系列のトラック大手、国内シェアトップ。
[7246] プレス工業
いすゞ系列のトラック部品製造企業。

[ベアリング9%]
[6471] 日本精工
ベアリングの国内最大手企業。自動車部品にも強み。
[6472] NTN
ベアリングの2位企業。海外販売に強み。
[6473] ジェイテクト
ベアリング3位企業。電動パワステに強み。